基調講演(DAY2)都市間連携でデータ共有するスマートシティの未来

一般社団法人サイバースマートシティ創造協議会 代表理事/アーキテクトグランドデザイン株式会社 ファウンダー兼チーフアーキテクト
豊崎 禎久(とよさき よしひさ)

島根県益田市のスマートシティは、国土交通省「先行モデル」事業採択の国内初の民間主導プロジェクトです。このスマートシティの特徴は「課題解決型」であることです。従来のスマートシティの多くは、アーバンが対象であり、テクノロジ・オリエンテッドな取り組みがほとんどでした。このため、多くの取り組みが苦戦しているようです。一方で益田市は人口がわずか5万人弱、ルーラルです。しかし、ルーラルであるからこそ、社会課題を抽出しやすい。そうした社会課題に対して、最適なテクノロジを選んで適用し、都市間連携でデータを共有化した仕組みを社会実装し、地域課題を解決していく。これがMCSCCの基本的な考え方です。インドネシアのバリ島EV特区で、質の高いインフラ(エネルギーインフラ)の海外展開として向けた事業実施可能性調査事業にも採択されました。MCSCCのスマートシティ開発は、半導体開発手法を応用したものでサイバー空間と親和性が高いのです。

講演者略歴:
欧米日の半導体企業、米LSIロジック社で戦略マーケティング、米ガートナー社のプリンシパル・アナリスト、米ハイテク企業本社副社長などを歴任。元NEDO(独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)有機トランジスタ技術委員、元東京工業大学精密工学研究所パテント評価委員、元福岡先端ハイテクLSI開発クラスター外部評価委員会委員、元東京中小企業投資育成株式会社 指定経営アドバイザー。慶応義塾大学大学院メディアデザイン研究科 元特別招聘教授。スマートシティ&スマートビル規格団体 独IP500アライアンス日本・アジアパシフィック元代表、独本部役員。一般社団法人サイバースマートシティ創造協議会代表理事。

主な著書『日本版シリコンバレー創出に向けて 深圳から学ぶエコシステム型イノベーション』他、NHK Wold Japanやエコノミスト、Wall Street Jorurnalなど国内外メディアなどにインタビュー等多数取り上げられる。